コーポレートガバナンス・コードの再改訂 ~ 「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(5)の公表 ~(1/2)
「コーポレートガバナンス・コード」(以下、「CG コード」)は、2015年(平成27年)に適用が開始され、2018年(平成30年)6月に改訂されました。今年(2021年)春には、再改訂が予定されています。
2020年(令和2年)12 月18日に、スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議は、「コロナ後の企業の変革に向けた取締役会の機能発揮及び企業の中核人材の多様性の確保(「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(5))を公表しました。
この意見書では、CG コードの再改訂に向けて、より高度なガバナンスの発揮を目指し、次のような提言を行っています。
取締役会の機能発揮
独立社外取締役
- 2022 年の新市場区分移行後の「プライム市場(仮称)」の上場企業に対しては、独立社外取締役の1/3以上の選任を求めるべきであること
- さらに、それぞれの経営環境や事業特性等を勘案して必要と考える企業には、独立社外取締役の過半数の選任を検討するように促すべきであること
いわゆる「スキル・マトリックス」
- 上場企業は、取締役の選任に当たり、事業戦略に照らして取締役会が備えるべきスキル等を特定し、その上で、いわゆる「スキル・マトリックス」をはじめ経営環境や事業特性等に応じた適切な形で社内外の取締役の有するスキル等の組み合わせを公表するべきであること
- その際、独立社外取締役には、他社での経営経験を有する者を含むよう求めるべきであること
コロナ後の企業の変革を主導するとの観点から検討を深めていく論点
- 独立性の高い指名委員会(法定・任意)の設置と機能向上(候補者プールの充実等の CEO や取締役の選解任機能の強化、活動状況の開示の充実)
- 独立性の高い報酬委員会(法定・任意)の設置と機能向上(企業戦略と整合的な報酬体系の 構築、活動状況の開示の充実)
- 筆頭独立社外取締役の設置や独立社外取締役の取締役会議長への選任を含めた、独立社外取締役の機能向上
- 取締役会の評価の充実(個々の取締役や法定・任意の委員会を含む自己・外部評価の開示の充実等)